ミスティングシステム「Foresta ベーシックセット」レビュー
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ミスティングシステム「Foresta(フォレスタ)」のレビュー。
ベーシックセットを実際に開封して、セット方法や使い方・使用感などを紹介していきます。
製品の概要
「Foresta(フォレスタ)」はZERO PLANTSからリリースされている植物・テラリウムなどをターゲットとしたミスティングシステムおよび散水機類のブランド名称です。
ミストノズルと加圧ポンプにより放出される散水は、非常に粒が細かく撹拌するため単なる散水機ではなく「ミスティング」に分類されます。
特にカエルのケージが多い愛好家や、パルダリウムに強い専門ショップでは何らかのミスティングが導入されていることが多いのですが、現状ほとんどがフォレスタの製品であることが伺えるほどとても定番の製品です。(2024年時点の体感)
開封・本体の様子
今回は入門セットの「フォレスタ マグネットタイプ ・ベーシックセット」を実際に開封しつつ、使い方を紹介してきます。(2020年8月のものなので仕様変更に注意下さい)
※ベーシックセットとしては他にも16-18mmの穴にセットできるバルクヘッドタイプもありますが、マグネットタイプはグラステラリウム等多くのケージで固定できます!
「ポンプ」や「各種配管部品」「制御用のタイマー」などが入っており、水を貯めるタンク以外は全て揃っています。(給水用のタンクのみ別途用意が必要です)
なお写真のものは2020年に購入したものですが、フォレスタのサイトをチェックすると最新型はこれにチューブカッターが付属してるようです。※2024/08時点の情報
加圧ポンプ
付属ポンプとしてはフォレスタの「FS-1000」が付属。
裏側にはネジ用の穴が4辺空いているステーが付いており、壁などに取り付けられるようになっています。
矢印が付いてるので分かりやすいですね。
チューブを接続する吸入・排出口は外径6mm規格で、これはミストノズルやパーツ類も同様。
説明によりますとこのポンプは、ミストノズルを3台程度使用できると表記されており、別売りのミストノズルと分岐パーツを用意すれば複数ケージにミストを設置可能です。
ポンプ本体に書いている規格は以下の通り。ご参考までに。
出力側の配管・ノズル
配管・ノズルは組み立てるとこのような感じ。
ノズルのパーツ類はかなり強力なマグネットにより、ガラスでもメッシュ蓋でも固定できます。特に吸盤のように劣化で外れてしまうことがないのはかなり良いです。
ここに付属の耐圧チューブを水槽サイズと設置場所にあわせて、カットして接続して使います。
付属の耐圧チューブは3mなので基本的には余裕があるかと思いますが、足りない場合はホームセンターの6mm耐圧チューブや、熱帯魚の二酸化炭素用耐圧チューブが適合します。
吸入側のエアーストーン
ポンプに給水するパーツ類として、「プラ製のフィルター」と「キスゴム」が付属しています。
フィルターはゴミによるノズルの詰まりを防止するやつで、またキスゴムが付いてて貯水タンクの底に固定できるようになっています。
付属24時間タイマー
ミスティング装置をON/OFF制御するための「社外製デジタル24時間タイマー」が付属しています。
「REVEX」の1秒単位で制御できるスグレモノ。合計20個までON/OFF制御をセットできますので、希望のミスト設定は十分可能でしょう。
セッティング方法
ミストノズルのセット
セット方法は「ポンプの接続(貯水タンクとノズル側)」と、「ケージへのミストノズル取り付け」のみ。先にミストノズルをケージにセットしてみます。
グラステラリウムの場合
上のように背面のチューブ穴からコードを通せます。
L字エルボは2つ付属してますが、使わなくてもセットは可能。ケーブルのもたつき等が気になる場合に好みで使用しましょう。
金網フタをマグネットで挟み込んで、ミストノズルを固定します。
こんな感じでとても簡単です。
パルダリウムケージの場合
上部に穴が空いてるパルダリウムケージに取り付けてみます。
2つのL字エルボをケージに挟む形で、短めに耐圧チューブを切って接続します。
耐圧チューブを設置する場所にあわせてカットして、ノズルを接続します。
最後にガラスの上から磁石で固定し、ノズル位置を調整して完成です。
ポンプの接続
あとはポンプを接続するだけです。
ポンプには「水を吸う側」と「水を排出する側」がありますので、矢印を確認してそれぞれ貯水タンク・ミストノズルに接続する必要があります。
最初はポンプ側に水が入っておらず水を吸う力が弱いので、何も繋いでない負荷がない状態でポンプ内に水を給水させましょう。
こんな感じでしばらくすると水が出てくればOK。
なお私は耐圧チューブの備えがありますので、上のように黒チューブをカットして使用しましたが、最初にポンプについている透明チューブを排水口に接続して確認した方が良いです。(無駄に使うとチューブ足りなくなるので)
水の排出が確認できれば、ノズルに繋ぎましょう。ポンプをコンセントに挿せばミストが開始されます!
あとはポンプにタイマーを接続し、所定の時間にポンプが作動するようにすれば設置完了です。
ミスティングシステム「foresta(フォレスタ)」の噴射!!めちゃいいです!!ヽ(≧Д≦)ノhttps://t.co/LD789VmJlx pic.twitter.com/MveBJmRxiV
— おたま商会 (@otama_shokai) August 24, 2020
使用感レビュー
写真では中々分かりづらいのですが、細かいノズルと強力なポンプ圧力により風が吹くような感じで、細かい水粒がグルグル回り込んでケージ全体をしっかりミストしてくれます。
こんな感じでバッチリ良いです。
自動散水機といえば大手メーカーであるGEXから「モンスーンソロ」も出ていますが、あちらとは違い圧倒的に水粒が細かく、出る水粒の量も多いので空気もしっかり回ります。換気にも良し。
モンスーンソロだと30x30cmのケージサイズでも拡張ノズルを使わないと一部しか水があたらないのですが、フォレスタは1個のノズルで30✕30cmなら十分です。(45cmキューブなら2本は欲しい感じですね)
付属タイマーも設定単位が秒なので、10秒噴霧とか細かい調整も可能で特に不満はありません。
強いて言えばモンスーンソロのように一部だけ散水することは向いていないことがデメリットですかね。噴霧性能がかなり良いことでケージ全体に水粒がついちゃうので、そうして欲しくない場合は困るかと思います。
(ノズルをかなり対象物に近づけないといけない)
思ったより複数台使用に耐える
ベーシックセットの付属ポンプである「FS-1000」は取説によるとノズルが3個程度までとありますが、ここは思ったより多く6個のノズルに使用できています。
イメージとしてはフルパワーで使えるのが3~4個のケージぐらいまでで、それ以上はちょっと上の棚の一番端のケージがパワーダウンしてくる感じですね。なので思ったより多くのケージに使えるかと思います。
(ただし設置距離やノズルの詰まり具合にも左右されますので1つの参考までに)
流石に10台とかは力不足かと思いますが、そういう場合は上位ポンプである「FS-3000」「FS-6000」がリリースされていますので、そちらを用意しましょう。
総評
元々ミスティングシステムをケージに構築しようとする場合、色々調べてパーツを取り寄せて自作したり、園芸用の電動噴霧器の配管をいじったりと、かなりハードルが高いものでした。
その点「フォレスタ」ではすぐ始められるベーシックセットで驚くほどに非常に簡単(貯水タンクだけは別途必要)。しかも交換ノズルや各種パーツ類が豊富にリリースされていて、ミスティングシステムが非常に身近に使えるようになっております!!
性能においても噴射される水粒は細かく、圧力によりケージ全体がしっかり噴霧される「ミスト」で性能もバッチリです。
最近では(といっても2018年)、大手メーカーであるGEXからも「モンスーン ソロ」という自動散水機がリリースされましたが、噴霧の勢いが弱く一部しか散水できないデメリットがあります。そして別売り部品による分岐も2つが上限。
フォレスタはベーシックセットがモンスーンソロより若干高いものの、「散水が細かく1ノズルでケージ全体にミストできる」ことと「別売りノズルで3~6ぐらいは分岐できる」というメリットがあります。
なので、ケージが2個以上になるのであればモンスーンソロより、フォレスタの方がオススメです。
以上参考までに。
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