チャコガエルの飼育・繁殖情報

チャコガエルの成体(メス)

チャコガエル

学名
Chacophrys pierottii (Vellard, 1948)
他の販売名
大きさ目安
5~6cm
温度目安
16~28℃
(やや熱帯域のカエル)
価格目安
13,000~20,000円
飼育難易度

簡単

繁殖難易度
狙える
生息地
ボリビア、パラグアイ

※上記はGoogleMap上での代表地域を示したものです。厳密な生息範囲ではありませんので、参考情報までに。

目次

主な特徴

手のひらに乗ったチャコガエル
メスのアダルト個体(大きい方)

「チャコガエル」は、ボリビア~パラグアイあたりのGran Chaco地帯に生息する小型の地表性カエルです。

最も代表的なカエルであるツノガエルと同じグループ(ツノガエル科)に属し、飼育方法などはツノガエルとほぼ同様で、最も飼育がしやすいカエルの1つでしょう。

その最大の特徴として、一般的なツノガエルが手のひらに収まらないぐらい大きくなる場合があるのに対し、こちらは大型のメスで直径6cmほどと小柄で可愛らしいサイズに収まることです。この点から「大きくならないツノガエル系のカエル」として、一定の人気があります。

ツノガエルと比べ価格は高めなものの、少数ながら国内で繁殖供給が安定しておりますので、入手する機会は比較的多いです。専門のエキゾチックペットショップでなくとも、一般的なペットショップや大きめのホームセンターで見かけることも多くなりました。

YOUTUBE参考動画

YOUTUBEにアップロードされている動画のうち、種類が分かりやすいものを紹介します。

※当サイトとは関係がない第三者によるものです。動画共有が許可されたものを紹介しておりますが、権利者からの要望には真摯に対応させていただきます。

飼育ポイント

カエルの中で最も飼育が容易です。ツノガエルと比べるといくつか注意ポイントあり。

チャコガエルの飼育例
飼育例

チャコガエルはツノガエルと同様、プラケース+床材といった簡素なケージで飼育が可能です。

ただツノガエルと比べていくつか注意しなければならないポイントがありますので、その点は抑えておきましょう。

生き餌の必要性が高い

反射的に何でも食らいつくツノガエルと比べて、人工飼料に対しての反応が悪いです。よってまずはコオロギなどの活餌が基本になります。

コオロギが走っている姿で食欲が刺激されるので、まずは自走するコオロギを与えて給餌を安定させて下さい。

人工飼料にも十分慣れるカエルでありますが、セミアダルトサイズぐらいには育たないと人工飼料を吐き戻す傾向が強いです。販売店ではベビー~ヤングの取り扱いが一般的ですので、しばらくはコオロギなどの活餌が必須になるでしょう。

ひかりベルツノに食いつくチャコガエル
ひかりベルツノを食べるチャコガエル。
大きくなれば人工飼料も食べることがほとんど

上陸直後のサイズは避けた方が良い

即売会イベントなどでは上陸間もない2cmぐらいのものが安く販売されることもありますが、難易度は2段階ぐらい上がります

ツノガエルと比べ、チャコガエルは上陸サイズがかなり小さく、大きい豆粒ぐらいしかありません。ツノガエルは上陸サイズが大きいため給餌ミスが多少許されますが、チャコは一度ミスるとそのまま死亡することも少なくないので、かなり慎重なケアが必要です。

腕に自信がない場合は、多少高価でも販売店で給餌が安定した少し大きめの個体の方がトータルでお得かと思います。

チャコガエルと500円玉
これぐらいのサイズがあれば安心。

繁殖

安定的に繁殖されており、繁殖は可能です。ただし狙って工夫する必要があります。

国内複数のブリーダーが安定して繁殖させているため、繁殖自体は十分可能なカエルです。

ただし温帯域に生息するカエルなので、冬眠(乾季)から雨季への季節変化を感じさせる工程が必須である点と、複数匹を同居させると共食いを行う点から、しっかり繁殖を狙って管理を工夫する必要があります。

また産卵難易度はツノガエルと同様とされますが、本種はオタマジャクシの飼育が難しいのが鬼門です。

チャコガエルのオタマジャクシ
とにかくボロボロ死ぬオタマジャクシ

小さいサイズでも共食い以外は特に問題なく育ってくれるツノガエル系オタマジャクシに対し、チャコのオタマは(恐らくですが)清潔な水で飼育しないとどんどん衰弱&痩せて死亡します。

草食性のオタマジャクシ

ツノガエルは肉食系のオタマジャクシですが、チャコガエルは草食性のオタマジャクシです。

よって給餌は野菜・プレコフードがメインになり、ツノガエルと違い共食いはしません。

ほうれん草を食べるチャコガエルのオタマジャクシ
ほうれん草を食べるオタマジャクシ
上陸直前のチャコガエルのオタマジャクシ
ここまで来るのが大変なオタマ

その他・補足情報

テラリウムで飼うなら工夫が必要

小さいのでテラリウムで飼育したいカエルなのですが、先述した通り足に強力なスコップを持っており、ツノガエルとは圧倒的に潜る力&潜り欲が強いカエルです。

チャコガエル後ろ足のスコップ
後ろ足にスコップを持つカエル

乾燥させてガチガチに固めた「造形君」でも潜る場合があるので、テラリウムで飼育するには何らかの工夫が必要でしょう。ツノガエル同様にテラリウムを作ってしまうとズブズブに潜って見えなくなります。

鉢底ネットで潜りを阻止したり、植物はツノガエルが潜らなさそうな場所に植えたり、「固まる君」を使ってみたり、アイデアは考えているのですが・・・。いつかチャコ用のテラリウムを作ってみたいですね。

残念ながら1属1種

ツノガエル科は以下の3属が存在します。

  • ツノガエル属(Ceratophrys)
  • タピオカガエル属(Lepidobatrachus)
  • チャコガエル属(Chacophrys)

そのうちチャコガエルが属するのは当然チャコガエル属なワケですが、残念ながらチャコガエル1種のみしか現状おりません。何が言いたいかというと、この可愛いカエルの姉妹種(同属別種)は残念ながら確認されていないということです・・・。

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おたま商会では500円玉サイズに育ったチャコガエルを販売しております。是非通販サイトをのぞいてみて下さい。

ブログでのレビュー/批評も歓迎!

参考文献

  1. 2006. Darrel Frost, Taran Grant, Julián Faivovich, RH BAIN, Alexander Haas, CFB HADDAD, Rafael O. de Sá, Alan Channing, Mark Wilkinson, Steve C. Donnellan, Boris L. Blotto. "The Amphibian Tree of Life".
おたま商会通販サイト

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