ミスティングシステムの使い方ガイド【フォレスタ】

カエル愛好家で多く使われるミスティングシステムを、定番の「フォレスタ」を例に解説しています。
意外と簡単なので是非導入を検討してみてください。
基本の構成
ミスティング装置は難しく感じるかもしれませんが、構成は以下になります。

水を送り出す「圧力ポンプ」、圧力ポンプが水を吸い出すための「給水口」、圧力ポンプから水が排出される「噴霧ノズル」。あとはそれぞれを繋ぐ「耐圧チューブ」です。
実際に設置してみたのが以下の写真になります。

構成としては非常に簡単です。
※分かりやすくするため前面からノズルを付けていますが、このケージだと本体背面にチューブ穴がありますので、本来は背面穴から通します(カミハタのレプタイルガーデン)。
実際には設置しているケージに合わせてコードを固定するマグネットやバルクヘッドを設置したり、分岐させてノズルを増やしたり、噴霧ノズルをフレキシブルの動かすために回転部分をいくつか加えたりしますが、基本的な構成はとてもシンプルです。
コンセントタイマーによる自動制御
圧力ポンプのプラグをコンセントに刺せば、そのまま噴霧が開始されます。
ミスティングシステムは自動的に噴霧させるのが一般的ですが、これはコンセント部にコンセントタイマーを設置して実現します。

コンセントタイマーは最低1分で制御できるものを選ぶことがポイントで、このことから「デジタル式コンセントタイマー」もしくは「スマートプラグ」を設置することになります。(アナログだと最低15分区切りなので噴霧し過ぎます)
いずれも時計で「★★時★★分に点灯する」「★★時★★分に消す」といった登録ができるので、これで噴霧される時間を設定して下さい。

秒単位でのON/OFFが可能(写真は9時00分10秒にOFF設定)。

スマートプラグはスマホから簡単に設定できるが、一般的なものは1分単位でしか制御できない。
具体的な設定方法は各コンセントタイマーによってそれぞれなので、ここでは省略します。
なおフォレスタのスターターキットである「フォレスタ ベーシックセット(マグネットタイプ )」には、秒単位で制御できるデジタルタイマーが付属していますので、すぐにミスティングを始めることが出来ます。もちろんスマートプラグで制御しても構いません。

右側の白いものがデジタル式のコンセントタイマー
おたま商会通販:フォレスタ ベーシックセット(マグネットタイプ)【↗】
タイマー内蔵の製品もあるが・・・
GEXの「モンスーンソロ」や「ポケットタイマー付きミストシステム」など、本体に制御タイマーが付いているのもあります。
操作は簡単なものの、間隔と噴霧秒数しか設定できないのでこの点には注意して下さい。時計が内蔵されておらず8時間周期で設定すると、夜中構わず8時間ごとに噴霧されてしまいますので、細かい調整が出来ません。
ちなみにモンスーンソロの制御ボタン、および設定可能箇所は以下です。

秒単位で設定できるのは良いのですが、24時間時計が内蔵されておりませんので、制限は多いです。
噴霧設定の目安
必ず抑えるポイントとして、噴霧時間が長すぎると水がケージから溢れますので、溢れない程度にトータルの噴霧時間は抑える必要があります。
逆に噴霧時間が少なめだと植物が吸う水がなくなり萎れてしまいますので、丁度良い量で調整して下さい。換気性能が高いケージだとよく水が蒸発しますので、その分トータルの噴霧量は必要になります。逆にPCPのような換気性が低いケージだと噴霧量は少なくて良いです。

私の例としては「毎日朝に1分ON」だったり、「2~3日に1回、朝に1分ON」という設定が多いですね。(朝に噴霧させることで植物の光合成に備えます!)
デジタルタイマーの場合は1秒単位で制御できるものがありますので、そういう場合はケージにより「1日15秒のみ」という使い方もします。(PCPなど保湿力が高いケージ)
なお「PCPシリーズ」など排水穴が空いているケージだと、ホースなどに繋いでバケツに慣れ流せるようにすれば、多めにミストすることも可能です。

植物・ケージによる調整
植物に合わせたミスト時間設定もあります。
山苔・ジメジメ系植物など湿度かつ換気が必要なものであれば、「1日のうち10秒を何度も噴霧」と短く何度も噴霧させるほうが適しています。
逆に蘭植物(ジュエルオーキッド)など多少根を乾かさないと根腐れするようなものは「数日間ミスト噴霧なし」など、一時的に用土が少し乾き気味になるタイミングを作った方が理想的です。

ただし濡れ具合が強いと別の苔(カマサワゴケなど)が生えてくるので、トータル水量またはドライ時間をコントロールしたい。
ミスト部品・耐圧チューブの脱着
ミスティングの耐圧チューブおよびミスト部品同士の接続は「ワンタッチ継手」で繋がっており、奥まで挿し込めばガッチリ固定されるようになっております。

このまま挿し込み、奥まで動かなくなれば固定&密封されます。

チューブを外す時
ワンタッチ継手は外す場合に少し工夫が必要で、継ぎ手の先端のツメ(開放リング)を押し込みながら、チューブを引っ張ると取れます。

この開放リングを押し込んだ状態にするとチューブのロックが解除された状態になります。

開放リングは押し込んだ状態で、チューブは開放リングを押す方向とは逆方向に抜かないといけないので、ちょっとコツがいりますね。
チューブ接続時のポイント
ミスト部品に接続するチューブの切断部が斜めであった場合、隙間ができてそこから水が漏れますので、チューブは真っ直ぐ直角に切ることがポイントになります。

これが理想です。
フォレスタの純正部品であれば許容範囲があるので、多少斜めになっている程度なら許容されますが、可能な限り真っ直ぐカットして下さい。

こういう切り方のチューブを挿した場合、ミスト噴霧時に漏れます。
耐圧チューブはハサミでもカットはできますが、可能なら専用の耐圧チューブカッターを使ったほう真っ直ぐ切れやすいのでトラブルは少ないでしょう。

嬉しいことにフォレスタのベーシックセットに付属しています。
エアーポンプのチューブじゃNG
ミスティングに使用されるチューブは、水圧が強くかかるためポリウレタンやナイロンなどの圧力に強い「耐圧チューブ」を使って下さい。フォレスタだと規格は外径6mm内径4mmです。
熱帯魚のエアーポンプに使われるエアーチューブは外径規格は一致するものの、素材が「塩化ビニール」または「シリコン」であるため、高い水圧に耐えられません。一般的なミスティング装置に繋ぐと弾け飛びますので必ず耐圧のものを使用して下さい。
分岐の仕方
GEXのモンスーンソロなど廉価なミスティング製品だとポンプが弱いので、分岐して複数ケージで使用すると実用に耐えませんが、フォレスタの圧力ポンプであれば分岐させて多数のケージをしっかりミストすることが可能です。(そもそもモンスーンソロは名前からして1ケージ用)
分岐方法はパーツを使って、2分岐にさせてまたノズルを繋ぐだけなので特に難しいことはありません。

これを使って

イメージとしてはこのようになります。分岐すればするほどノズルを増やせます。
ノズルの組み合わせは色々ありますが、おたま商会では使い勝手良くフレキシブルに回るノズルセットも販売しております。そちらも是非ご検討下さい。
フォレスタ 増設ノズル(メス側) フレキシブル部品セット【散水機】

ノズルの上限数
とはいえノズルが分岐すればその分噴霧水量が分割されますので、ノズルの上限数はポンプのパワーに比例します。メーカー公称では以下の通り。
| ポンプ | 消費電力 | ノズルの目安数 |
|---|---|---|
| FS-1000 | 24W | 3個程度 |
| FS-3000 | 48W | 10個程度 |
| FS-6000 | 96W | 20個程度 |
ベーシックセットに同梱されている「FS-1000」が3個程度となっておりますが、私の実使用だとFS-1000でも6台であれば割と使えています。
以下はテラリウムラックですがこれらは1台のFS-1000ですべて噴霧しています。

ただ1番遠いところ(上段右側)など、遠くて圧力がかかりにくいところは少しノズルが弱くなる感じですね。
このように最大ノズル数は設置条件や配管長、ノズルの詰まり具合などによって変わるため、メーカーでは安全側を見て控えめな方で示されているかと思います。よって「想像より多く使える」という印象の方が多いでしょうが、あくまで目安の1つまでに。
(なおFS-3000も使っておりますが、そちらはノズル本数が6台を超えた場合に出番が多いです)
噴霧ノズルについて

噴霧ノズルは消耗品で、およそ2年~5年毎に交換が必要です。
というのも水道水にはカルシウム・マグネシウムが含有されていますが、これが噴霧ノズル内部に固着して固まってしまうためです。よって水道水のカルシウム・マグネシウムが多い地域だと寿命が短く、少ない地域だとノズルが長持ちします。
ノズルの交換方法
フォレスタは噴霧ノズルのみの交換が可能で経済的です。(ノズルのみは400円程度で販売)

ノズルセット丸ごと交換する必要はありません。
ノズルは6mmチューブの外径と同じになっており、外し方はチューブと同様に固定リングを押し込みながら抜きます。


固定リングを押し込んで交互に回しながら引っ張ると、上記のようにジリジリ少しずつ抜けていきます。(チューブのようにいっきにスポッとはいかない)

実際の交換作業ではカルシウム類が部品側にも多少付くことから、結構硬めなことが多いです。プライヤーなどを用意しておくのがベターです。(場合によっては工具なしじゃ取れません)
装着の際はノズルを押し込むだけなので簡単です。
ノズル装着時の注意点として、ノズル側のネジ部分が緩んでいるとそこから水が漏れてしまうので、漏れてるようでしたらノズル側のリングを回してネジを締めて下さい。

不純物の無い水なら長持ちはする
RO水などカルシウム類が全く無い水を使えば、比較的ノズルが長持ちします。
それで飼育している愛好家はいるものの、カルシウム・マグネシウムおよび微量元素は植物の栄養素でもありますので、植物によっては生育具合に注意して下さい。
ノズルの種類
当商会で取り扱っているフォレスタの交換ノズルには3種類あります。
Type-3(標準ノズル)
基本となるのが「Type-3」であり照射範囲が70°かつ150ml/分のものです。ベーシックセットなどに装填されているのもこのタイプ。

噴霧量・範囲が十分で比較的オールマイティに使えますので、基本これでOKです。
Type-5

「Type-5」は噴霧角度が90°と一回り広く、噴霧水量も比例して多いです。
20cmなど小さなケージで標準ノズルだとすぐに壁にあたってしまって全体を噴霧できない場合に活躍します。噴霧角度の広さと噴霧水量が多いことから、Type-3より前扉に水が大量に付きやすく、前扉の隙間から水が抜けやすい点には注意が必要です。
Type-1

「Type-1」は逆に照射角度60°と低く・噴霧水量が少なめです。
狭い部分に噴射したい場合に適切です。これ単一での使用よりも、大きいケージ内で複数ノズルになる際、補助的に噴霧させる場合に向いているでしょう。
| 名称 | 噴霧範囲 | 噴霧水量 |
|---|---|---|
| Type-1 | 60° | 75ml/分 |
| Type-3 標準ノズル |
70° | 150ml/分 |
| Type-5 | 90° | 170ml/分 |
質問コーナー
結局、どれを買えば揃いますか?
ベーシックセット(マグネットタイプ)がオススメです。

ベーシックセット(マグネットタイプ)に付属しているノズルセットは、マグネットが付いておりまして専用のノズル穴が空いていないケージ(非パルダリウムケージ)でもノズルの固定が可能です。
どのケージでも比較的使えますし、ノズル構成はかなり回転部分が多く、噴霧角度も自由に設定できます。特にノズル増設の際にも同梱パーツが多いことから、「最低限どのパーツが必要か?」をチェックしやすいので、ノズルの分岐増設を考えてもメリットがあります。

また24時間タイマーが付属しているのはもちろんのこと、ポンプがゴミを吸わないようフィルター付き、更には専用のチューブカッターまで付いておりますので、最初の1台には非常にオススメです。

貯水タンクだけ用意しよう。
※バケツでも2Lペットボトルでも良いので、貯水タンクだけ用意して下さい。
GEXのモンスーンソロと迷っています。どっちがいいですか?
2個以上のケージならフォレスタが強くオススメです。あとランニングコストも安いです。

実際、ペット用品の定番メーカーである「GEXのモンスーンソロ」と悩む人は多いですね。
モンスーンソロの希望小売は21,000円なのですが、定価厳守でもなく実売17,000円程度あれば購入できます。一方のフォレスタはベーシックセット(マグネットタイプ)で、18,800円ですのでモンスーンソロと比べるとやや高めです。
モンスーンソロに拡張ノズルは必須※として、個人的には奥行き30cm・横30~45cmの1つのケージであればどちらでも良いかと思います。
※拡張ノズル無しだとモンスーンソロは噴霧範囲が狭く、カエルのテラリウムではオススメしません。
しかしケージが2個以上になる場合は話が別で、フォレスタが圧倒的優位になります。
というのもモンスーンソロは最大2ノズルのみで噴霧量も控えめなことから、1個のテラリウムケージにしか実用上は使用できません。テラリウムケージが増えればモンスーンソロをもう1つ購入する必要があります。

一方のフォレスタは2,000円~4,680円程度で非常にしっかりした噴霧ノズルが拡張できるので、2ケージ以上ならフォレスタの方が安くなります。

更に消耗品であるノズルについても、モンスーンソロがノズルキットのみ販売で定価2,250円(+税)かかるのに対し、フォレスタは400円程度で交換できランニングコストが非常に安いというメリットも。
以上のことから、「将来的にケージが増える可能性が少しでもある方」「しっかりテラリウム全域に噴霧させたい方」「長く使用する方」には、最初からフォレスタを選ぶことを強くおすすめします。
※商品価格・仕様については、2026/01時点の金額です。予告なく変更される場合がありますのでその点はご注意下さい。(特に価格は物価上昇傾向です)
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