定番製品!「グラステラリウム ナノ キューブ」実使用レビュー
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GEX製飼育ケージ「グラステラリウム ナノキューブ」のレビュー。
通気性やメンテナンス性、作りや水張り、実際の使い勝手について紹介していきます。
製品の概要
GEXから発売の「グラステラリウム」シリーズは、両生類・爬虫類・虫などのエキゾチックペットをターゲットとしたガラス製の高性能飼育ケージ。
ガラス製のケージはすぐ曇るプラスチックケージと比べて、高い透明度がずっと維持されるのがメリット。現在ガラス製ケージは様々な製品がありますが、グラステラリウムはその中でも「高い通気性」と「横から開く観音扉」を両方備えているのが一番の強みです。
ガラスケージは横から開くものも多く出ていますが、多くは横にスライドする方式で半分しか開くことができません。その点グラステラリウムは観音扉なので、フルオープンに近い開放ができ非常にメンテナンスがしやすいのです。
そのほか「水張り可能」「コード穴付き」「パネルヒーター用に本体が底上げされている」など機能性が高いため、カエルやイモリ愛好家にとっては代表的な定番製品の1つと言えるでしょう。
今回レビューするのはそのグラステラリウムシリーズで最も小さい「ナノ キューブ」ですが、「ナノ」とは高さが違うだけで仕様は同じです。
仕様 | |
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サイズ | ナノ キューブ:約幅21.5×奥行21.5×高さ22.7cm ナノ:約幅21.5×奥行21.5×高さ33cm |
開封・本体の様子
買った時はこれに透明なビニールフィルムが覆われていましたが、写真のは外したものになります。
本体がこちら。あと取説が入っています。
ナノは小さい分、扉下の黒いパーツ部品が大きく感じるので、アクアテラリウムなど水中の鑑賞性はかなり落ちるように感じます。
底が上げ底になっており、底とガラス水槽の隙間にパネルヒーターを差し込めるようになってます。
扉の開閉
グラステラリウム ナノキューブおよびナノは扉が1枚のみ。横に開きます。
扉下のエンブレムがロックになっており、水平になっていると扉がロック状態になります。
エンブレムを下に下げるとロックが解除され、扉を開けることが出来ます。
持ち手部分と基部には穴が空いており、別売りのワイヤーロックが取り付け可能。
ここに別売りのワイヤーロックを取り付ければ、数字を合わせないと扉が開けない鍵付きにできるので、お子さんなどのイタズラ防止ができます。
上部フタ
上部フタは金属メッシュ製でかなり通気性が高いです。
上部フタは被せるだけじゃなく、回すタイプのロックが付いているので不意に外れてしまうことはありません。
フタの背面部分には電気コードを通す用の穴があいていますが、スライドさせればここの穴を閉じることが出来ます。ぅーん、完璧ですね。
通気口
グラステラリウムは上部フタがメッシュであるだけではなく、本来前面下側に通気口も空いています。
本体側の通気口は穴が小さくなっておりますので、よほど小さい限りエサ虫が逃げません。
2箇所に通気孔があることにより、本来内部に空気の通り道が出来るのでかなり通気性が良いですね。
デコレーションウォール
岩を模したデコレーションウォールがあらかじめセットされています。(発泡スチロール製)
一番下には隙間が空いており、背面からコードを這わせることが出来ます。ケージ内にパネルヒーターを設置してもコード周りはスッキリで良いですね。
もう上の写真で取り外しちゃってますが、背面パネルは取り外し可能。
個人的には取り外して壁面は土で埋めることが多いのですが、材質は発泡スチロールなのでこれをベースにテラリウムを作ったり、アクアテラリウムのフィルターを分けるセパレーターとして使っても良いと思います。(カッターなどで簡単に加工できる!)
水張りできる高さ
ナノキューブおよびナノは水張りできる深さは低く、底から3cm~4cmの間といったところ。
砂利を入れることを考えると水位はかなり少なくなってしまうので、正直アクアテラリウムには向いてないかなと思います。(大きいモデルなら水位が高くなるのでそちらを検討しましょう)
使用感・レビュー
私が主に使っているのはご覧の通りテラリウム用なんですが、その使い勝手を紹介していきます。
扉の使い勝手
テラリウムだと1日に何度も霧吹きを行ったりするのですが、プラケースとかだと「取り出して」、「蓋開けて」、「作業して」、「蓋閉めて」、「しまって」とかやらないといけないので非常に手間。
その点このケージは横からすぐに開けれるのでめちゃくちゃ楽です。
ケージ横が開くガラス製品は他にもありますが、ほとんどスライド式で半分しか扉が開かないので使いにくいんですよね。テラリウムだと伸びてきた草を定期的に刈ったり、環境にあわなかった植物を植え替えたりするんですが、そういう時スライド式だとめちゃくちゃ面倒。
その点グラステラリウムは観音開きなので、このポイントだけでも他のケージより圧倒的に使いやすいです。特に生体数(ケージ数)が増えた時にこのメリットは非常にデカくなります。
(ヒュドラケース3133)
あと生体のことを考えても「上から来る」っていうのは、鳥とか獣から食われることを連想させてビビらせてしまう傾向がありますが、横からのエサやりはそういうビビらせかたをしにくいので、生体にとっても横開きケージはとても良いです。
ガラス製はかなり綺麗で良し
長く高い透明度を保てるガラスはかなり良いです。
プラスチックやポリカーボネートのケージだと、最初は掃除なんですけど掃除するたびに摩擦で曇ってしまってすぐに鑑賞しにくくなってしまうんですよね。
ガラス製は洗っても比較的キズがつきにくいので、半永久的に綺麗なケージで鑑賞することが出来ます。見るためにペットを飼っているのですから、よーく見えるケージが楽しいですよね。
あと扉下の黒いパーツ部分が結構大きいのですが、これはテラリウムで使ってる限りはそこまで気になりません。結局鉢底石や土で埋めてしまうので・・・・。
圧倒的な通気性
他のガラスケージ製品と比べて圧倒的に通気性が高いです。
その理由としてはグラステラリウムはケージ前面下部と上部メッシュにより、ちゃんとケージ内にエアフロー(空気の流れ)が出来ることにあります。
パネルヒーターや照明などを設置していると、内部の空気が温まり温かい空気が上に出ますが、それと同時に前面下部から空気が吸入され、ケージ内にゆるかな風ができます。
室内の換気でも部屋の窓を1箇所開けただけではあまり換気されませんが、反対側の窓やドアを開けるとフワァっと風の通り道ができ、より換気しやすくなりますね。
上部フタがメッシュになっているだけの製品では部屋の窓だけを1箇所開けた状態で、グラステラリウムは部屋の窓を2箇所あけた状態なので、通気性が飛び抜けて高いケージなのです。
特に苔や植物を植える場合はこの通気性の高さが抜群に良いので、テラリウムを作りたいならグラステラリウムはベストバイの製品でしょう。
ショウジョウバエはおおむね使える
トリニドショウジョウバエが逃げないかチェックしてみましたが、大部分はOKと言えるものの一部の隙間から逃げることがありますね。
上記のようにフタと通気口はトリニドショウジョウバエが逃げない細かさになっています。
しかしキオビヤドクガエルを飼育中、稀にハエが逃げていたことがありました。よく見ると前扉の右下部分などハエが逃げるスペースが一部あって、恐らくその辺から逃げているようです。
トリニドショウジョウバエをエサとして使用する場合は、その辺をシリコンなどで塞いだりするとよりハエが逃げなくなると思います。
総評
定番の「グラステラリウム」をレビューしましたが、機能性使い勝手ともに他ケージよりダントツで使い勝手の良いケージかと思います。
様々な機能がありますが、個人的にグラテラは「観音開きによる横ガラスの開閉」と「高い通気性」は他のガラスケージには無い圧倒的なメリット。
テラリウムを作る上ではこの2つが両立してるのは非常に重要ですが、この両立できてるガラスケージが他の有名製品にはないので、やはりグラステラリウムは一番定番のケージと言えるでしょう。
ケージ自体は普通のガラス水槽よりは割高にはなってしまいますが、生き物用テラリウムを作るのであれば是非欲しいところ。「ナノ キューブ」は主にCBのシリケンイモリなどに丁度良く、「ナノ」はアマガエルなどの小型のツリーフロッグにかなり最適です。
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