カルシウムクレイによるトビムシ培養方法

カルシウムクレイによるトビムシ培養方法

トビムシを「簡単・清潔」に回収したいなら、カルシウムクレイは非常に有効な培養用土です。

実際の作り方や、他の用土との違い(メリット・デメリット)を解説。

目次

トビムシ用カルシウムクレイとは?

トビムシクレイで作ったトビムシ培養容器の中

トビムシにおける「カルシウムクレイ」は、粒径の細かい粘土とカルシウム・ミネラル物質が配合されたもので、水で練って作る粘土状の培地です。(略:トビムシクレイ/クレイ)

ヤドクガエルはEU圏が先進国であり、日本に輸入されるヤドクガエルは多くがドイツなどのEU圏ですが、そのヤドクガエル先進国で使われているトビムシの培養スタイルの1つがカルシウムクレイなのです。

クレイのメリット

一般的な用土と比べたカルシウムクレイのメリットはいくつかがありますが、非常に取り出しが楽で不純物も混じらないことでしょう。

粘土培地は逆さまにしても落ちないので、容器を傾けトントン叩くだけでトビムシが一番底に集まります。そのまま給餌するのはもちろんのこと、カップへの回収も容易です。

トビムシクレイ容器を、トントンして回収中
容器をトントンすれば
回収されたトビムシ
一瞬で多くのトビムシが不純物なく回収できます!

日本だと「ハスクチップ」「赤玉土」「木炭」がメジャーな飼育用土ですが、それらでトビムシを回収しようとすると、フルイにかける手間がかかったり用土の欠片が付いてきがちです。

この点クレイではトビムシのみを手早く簡単に回収できるため、トビムシをダスティングする人には特にマッチした飼育用土となります。

デンドロケアでダスティングしたトビムシ
ダスティングするならかなり相性が良い(デンドロケア)

ダニのエサにならない

トビムシクレイは粘土およびカルシウム主体のほぼ完全無機物でありますため、用土自体がダニのエサになりません。よってダニが混入しても、用土を食べて無限に増えてしまうことを防止できます。

軽度のガットロード効果

カルシウムクレイの粉末
豊富なミネラル・カルシウム用土

トビムシクレイにはカルシウムおよび各種ミネラルが含まれてお、トビムシへのカルシウム・ミネラル伝播が可能です。

例えば木炭+ドライイーストで育てたトビムシの場合、カルシウムは欠如しますのでカエルのエサとして不適切。そのまま子ガエルに単一で与え続ければ、くる病のリスクは非常に高いです。

その点用土がトビムシクレイだと、ある程度はトビムシがカルシウム・ミネラル類を取り込みますので、エサとしての栄養性能が他の飼育用土と比べて良質になる傾向があります。

種類によってはトビムシクレイの方が増えが良いらしい

参考情報ですが、特定種類のトビムシだとクレイのほうが生育は良いらしいです。恐らくカルシウムクレイに含まれる豊富なミネラル・カルシウム類が有利に働いているかと思いますが、当商会では検証していないのと使うエサとの組み合わせも考えられるので、1つの参考情報までに。

クレイの欠点

一方で空間当たりの表面積およびトビムシの住処面積は少なくなります

赤玉土や木炭であれば潜れる深さに比例してトビムシの住処空間が増えますが、カルシウムクレイは平面的であり目に見える範囲のみが住居空間です。よって同じケースで培養した場合、トビムシクレイの方が最大許容量が劣ってしまいます。

トビムシの飼育ケージ例
ケージあたりの最大量は当然こちらの方が多い。

とはいえ「圧倒的な取り出しやすさ」「栄養面で優れる」「無機用土による清潔さ」は大きなメリットでありますため、使用用途に応じて適宜使い分けてみましょう。

クレイの作り方・使い方

当商会が販売しております「SpringTails製カルシウムクレイ」を使って、実際に作り方を紹介します。

トビムシクレイとタッパー

今回は中サイズのタッパーで作りますが、容器は何でもOKです。
(※取り回しのしやすさなら中タッパー、大量に増やしたいなら大きめの容器で)

トビムシクレイの作り方

トビムシクレイとタッパーの計測

容器にカルシウムクレイを適量入れます。

薄く底に塗れさえすれば良いのですが、薄ければ薄いほど保水力は弱まりますので1cmぐらいの厚みはあると良いかと思います。多すぎる場合にはもったいないない&空間が圧迫される程度のデメリットしかないので、適当でOKです。

トビムシクレイに加水した様子

クレイ2:水1の重量比率で加水し、練ります。

今回の例では、クレイのみで18gだったので水は9gとなり、合計27gです。
(※計測の際、容器の重量は除外するように注意)

カルシウムクレイを水で練る
練った直後のカルシウムクレイ

こんな感じです。例では密閉できるタッパーなので薄めにしましたが、もう少し厚みがある方が保湿が長持ちします。(とはいえ実使用ではほぼ密封するのであまり乾かないのですが・・・)

壁面に少しクレイが付いちゃいましたが、クレイがある部分はトビムシが登ってくるためこのままではフタ開けた時にトビムシが逃げやすいです。

よってティッシュで上側をキレイに拭いて完成です。

カルシウムクレイ、フタ近辺のものを拭き取った。

これにトビムシを投入すれば立派なクレイによるトビムシ容器になります。

トビムシクレイに投入されたトビムシ
作成したトビムシクレイによる飼育容器

メンテナンス

クレイ用土が乾いてきたなと思ったら霧吹きで加水します。

手で触って柔らかさが残る程度を保ちましょう(ガチガチにならない程度に)。とはいえ容器にフタをしていたら中々乾くことはないので、頻繁にすることはありません。

加水の際、多すぎると溺れるので一度の量は控えめに。

運用の注意点

赤玉土・木炭などでは潜って見えないトビムシも多くいますが、カルシウムクレイだと目に見える個体が大半なので、他の用土と比べるとエサは控えめに与えて下さい

最初は以下ぐらいの量から始めます。

トビムシフードを与えたトビムシクレイ容器

24時間後エサを食べきっているのであれば一度の量を多めにしていき、最終的には2日程度で食べきる量にするのがオススメです。

他の用土と同じような感覚でエサを多く与えてしまうと、長期間余って混入したダニが大量増殖する原因になりますので注意して下さい。
(なお用土自体はダニのエサにならないので、2週間ぐらいエサ切りをすればダニは激減しやすいです)

終わりに

以上です。トビムシ培養の新たなスタンダードを是非お試し下さい。

おたま商会では、トビムシ用カルシウムクレイのほか、生体投入済みのトビムシクレイ容器も販売しております。

販売しているトビムシクレイ容器
トビムシクレイ容器の中野トビムシ

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