ツノガエルが風船状に膨れる「ガス溜まり」の対処法
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ツノガエルが風船のようにパンパンに膨れる症状「ガス溜まり」「風船病」について、症状や対処方法などの所見を紹介します。
症状
ツノガエルは威嚇で体をふくらませますが、特に何もしていない状態でも膨らんでいる状態であれば「ガス溜まり」を疑います。
良く似た症状としては水が溜まって膨れる「風船病」も別に存在するのでこの点には注意して下さい。
ガス溜まりは「1~2日で急に膨らむ」「膨らみ方も空気感がある」のでそれを判断材料にします。またガス溜まりは人工飼料が発生原因となりやすいので、それらがあてはまっていて「普段から与えているエサが人工飼料」であればガス溜まりの可能性は高くなります。
ガス溜まりは突発的に発症するので飼育者から見ると「いきなりデカくなった」ようにも感じられますね。
原因
ガス溜まりは、エサが胃腸内で発酵することで起こります。
人工飼料には形を保つために穀物・でん粉類が材料の1つとしていますが、これらは発酵しやすく製品によっては給餌量が多いとガス溜まりになりがちです。
(人間でいえばイモを食べてお腹が膨れるようなイメージ)
特にツノガエル用として売られている「水で練るタイプのエサ」は発酵しやすい製品が多い印象を受けますね。
対処方法
数日~5日程度で勝手に元に戻ることがほとんどです。
ガス溜まりのツノガエルは基本的にエサを食べようとしませんが、エサを与えてしまうと発酵の燃料を投下することになるので、エサは与えないようにして下さい。
ただし一見ただのガス溜まりに見えて違う病気であった際は対処が異なります。
特に「誤飲」「風船病」「腹水症」と見間違えやすく、それらは対処が遅れると手遅れになります。よって慣れていない場合は、自己判断せずに獣医師による診察を受けるのが望ましいです。
再発防止のために
何度もぷくぷく膨らむようであればまずエサの量・頻度を見直し、その後でフードを再検討します。
1回の給餌では頭の大きさぐらいが目安で、鶏卵Lサイズで週2回・アダルトサイズで2週間に一度程度でも十分な方です。
それより多い場合は量を控えめにして様子を見ましょう。
給餌量を抑えても改善しない場合はフードを見直し、「ひかりベルツノ」などのガス溜まりになりにくい製品を使用するか、「コオロギ」「冷凍ピンクマウス」などの人工飼料以外に変えてみることで改善されやすいです。
また発酵は温度が高いと活性化するため、28℃~32℃といった高温度であれば改善してみると良いでしょう。(照明で温められてないかもチェック)
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最後に:獣医師と本サイトの意見が食い違った場合は、獣医師の指示に従って下さい。
参考情報
私は人工飼料の中では「ひかりベルツノ」を使っているのですが、27℃以下だとガス溜まりになることは非常に稀です。
調べてみたところどうやら「ひかりベルツノ」は膨らみにくいエサと知られ、むしろツノガエル用の練りエサの方が膨らむと評価している方が多い印象でした。
練りエサの方がつなぎが無くて発酵しにくいイメージでしたが、例としてスドーの「フロッグステープルフード」を調べると確かにでん粉類が入っていますので、ガス溜まりになりにくいフードをお探しであれば「ひかりベルツノ」か、穀類・でん粉類をつなぎとして使っていない「レオパゲル」「グラブパイ」などの製品を使ってみるのが良いでしょう。
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