クランウェルツノガエルのカラー入門

クランウェルツノガエルは非常に多彩な品種・カラーを持つツノガエル。

本記事ではそのクランウェルツノガエルの品種と体色について紹介します。

目次

基本的なカラーパターン

クランウェルツノガエルは様々なカラーがありますが、基本的にはブラウンとグリーンの割合、それとアルビノ遺伝子との組み合わせです。

クランウェルツノガエルの品種とカラーグラフ

クランウェルツノガエルは元々緑と茶色のカエルなのですが、緑が多ければ「グリーン」、茶色が多ければ「ブラウン」といった風にカラー分けされます。

そこにアルビノ要素が加わるのがポイントで、グリーンのアルビノが「イエロー」体色になり、ブラウンのアルビノが「オレンジ」体色に変化します。なおオレンジに関しては元が濃い茶色のアルビノであれば「アプリコット」や「ストロベリー」と呼ばれるタイプになります。

産出するファームの商品名が付いていたり、付加価値をつけるためのインボイスが付けられることがありますが、基本的に上記4パターンをベースに覚えておけばおよそカバーできるでしょう。

基本パターン以外の決定要素

基本的には先程紹介した組み合わせになりますが、それとは別に品種名の要素となるものがあるのでこれについて解説します。

斑紋無し(パターンレス)

クランウェルツノガエルは背中周りに斑紋が見られますが、この斑紋が4個以下のものを「パターンレス」と呼びます。

クランウェルツノガエル グリーンのパターンレス(マスカット)
マスカット(4パターンレス)

そしてこのパターンレスは各体色に入ると商品名が付く場合があり、例えばグリーンのパターンレスは「マスカット」、ブラウンのパターンレスが「マロン」、イエローのパターンレスが「レモン」、アプリコットは「パンプキン」です。

背中の4スポット以下にとどまらず完全にスポットが無くなっているものを「スーパーパターンレス」と呼ぶこともありますが、それも体色に対応して「スーパーマスカット」「スーパーレモン」と表記される場合もあります。(なおフルパターンレスでもスーパーが付かない場合もある。本来パターンレスは紋無しの意味だから)

なおイエローのパターンレスは東南アジアから「ピカチュウ」というインボイスで入ることがありますが、表現的にはレモンと同じです。(スーパーピカチュウという変な名前も)

青色品種

クランウェルツノガエル ペパーミント
ハイグレードのペパーミント

グリーンのクランウェルツノガエルには青みが強いものがいて、特に代表的なのが「ペパーミント」です。

黄色の色素が少ないタイプで、特にベビー期は青緑色で質の良いものは水色となり大変美しいです。(カエルの緑は黄色と青色の色素が合わさって緑色になるので、黄色素が欠乏すると青色になる)

ただし成長すると大なり小なり緑となってしまうものがほとんどで、現状完全な青として固定化はされていません。フルアダルトサイズになっても突如黄色の色素が発色して、青色が失われることもあります。

グレードにもよりますが基本的には成長とともに青は少しずつ失われていきます。青が残って青緑のアダルト個体もいますがそういうのはむしろ稀なケースです。

購入の際は成長に伴う青色の不安定さを認識しておくのが望ましいでしょう。

ミュータント・色変

紹介した上記カラーパターンにあてはまらず、突然変異で色が変化したものが「ミュータント」または「色彩変異個体」略して「色変」と呼ばれます。

どのように色が変わるかは突然変異であるため一概には言えませんが、1つの例が「色抜け」です。緑が抜けて茶色や白色になったり、全ての色が抜けてピンク色になったりします。

さて色変以外のカラーは遺伝するため安定して手に入るのですが、残念ながら色彩変異はほとんど遺伝せず、出現率はかなり低いため非常に稀なカラーです。(1つの目安としては5万~50万ぐらい)

ただ色彩変異個体の多くが上陸時(カエルになった時)は通常の体色をしており、上陸後しばらくしないと色変かどうか分かりません。

そのため買った小さな子ガエルがある日突然色変わりすることもあり、そういう点からも中々面白いカラーと言えるでしょう。

カラー名称の一覧表

私が認識しているカラー名称の一覧を表にしたのがコチラ。

品種名 品種の特徴
グリーン 緑の体色を持つもの。
マスカット 全身グリーンのパターンレス(4スポット以下)
ペパーミント 青みがかった緑色の品種。

ただし青色は完全に固定化されておらず、成長とともに青は抜け緑のカエルになることがほとんど。青を保つのは一部の例外のみと考えた方が良い。

作出者はツノガエルファーム「NUANCE」の大津氏。クオリティを求めるならNUANCEから純系を購入するのがオススメ。
スカイブルー NUANCEが2021年にリリースしたペパーミントの発展派生系。青っぽい緑ではなく非常に青い品種。

NUANCEの大津氏のブログによるとF10ぐらいの世代交代があるとのこと(2021年時点で)。
ブラウン 緑色をほとんど持たず、全体的に茶色いもの。
マロン ブラウンのパターンレス(4スポット以下)。
イエロー グリーンでアルビノが発現したもの。グリーンアルビノ。
パイナップル イエローと同じだが、こちらは全身黄色が求められる。
レモン パイナップルのパターンレス(4スポット以下)。
ピカチュウ 東南アジアで産出されているパイナップルのパターンレス(4スポット以下)がこの名前で来ることがある。

表現的にはレモンと同じであるが、国産の黄色パターンレス品種と比べてみると違いがあるかもしれない。(こういう権利的にいかれた名前をつけるところが東南アジアらしいというかなんというか・・・)
アプリコット ブラウンにアルビノが発現したもののうち、赤色がキレイなもの。
ストロベリー アプリコットと同じ。

本来はストロベリーピンクというものがあったが、残念ながら現状はブラウンのアルビノのうち赤みが強いものに付けられている。

またアプリコットは元々NUANCEがリリースした商品名であるため、商品名の使用を避けるために付けられたりすることも。
パンプキン アプリコット・ストロベリーのパターンレス(4スポット以下)。
ミュータント
色変
突然変異的にイレギュラーなカラーパターンを持つもの。

ほとんど遺伝しないため非常に高額。

※上記内容はショップや愛好家によって一部の認識が違ったりするので、1つの参考までにお考え下さい。

1つ補足するとクランウェルツノガエルは様々なカラーがありますが、ほとんど血統管理はされていないことは留意して下さい。(2024/08現在の所見)

現在日本で流通しているものは色彩変異個体を生み出すために色変同士を交配している国産ものが多いのですが、産まれた色変じゃない副産物に対してカラーごとに対応する名前を付けて流通させたものが大体の印象です。販売名は生産者のみならずショップの判断でも付けられることもあります。

NUANCEが取り扱うペパーミントのように品種ごとに血統管理されていると見受けられるのは一部ですので、販売名よりも目で見て個体が気に入るかどうかでお迎えされるのが良いかと思います

よくある質問

成長したら色は変わりますか?

クランウェルツノガエルは成長すると斑紋周りに色が出てくるので、カラーによっては違った印象になりやすいです。

クランウェルツノガエルは斑紋模様を持ちますが、アダルトに近づくとこの斑紋周りに薄い茶色が広がっていくので、そこが一番変わるポイントかと思います。

例えば一般的なパターンレスじゃないグリーン個体の場合、斑紋周りの茶色が広がることにより、緑の割合は少なくなってしまうのでフルグリーンではなくなります。

このように斑紋周りに茶色がにじみ出て広がっていきますので、好みは分かれるかもしれません。個人的にはグリーン系は迷彩模様でカラフルに思います。

「イエロー」「パイナップル」であれば、斑紋周りの薄茶色はアルビノ遺伝子により淡い黄色になるため、黄色系カラーは成長しても印象はさほど変わりません。黄色のままです。

ただし赤系の品種であれば斑紋周りに色が出ることで、赤の割合が少なくなってしまいます。この点は留意しておいた方が良いでしょう。

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